久米島に観光名所として今後期待できる新しいスポットがオープンしました。
その名も「藻類農園 FARMO」!
なんとこちらの施設は日本初となる藻類農園ということなのですが、藻類農園って何?どんな施設なの?と疑問が湧いてきますよね。
気になっているあなたに、今久米島で一番HOTなスポットをご紹介します。
藻類農園FARMOって?
藻類農園FARMOは、ロート製薬さんが開業した藻類の研究から生産、製品開発、観光までが一体となった日本で初めての藻類農園施設です。
藻類とは、ワカメや昆布などの海藻のように海や湿地などに生息する光合成を行う生物のことです。
久米島では水深612mから汲み上げた海洋深層水を利用し、商品開発を行なっているのですが、
この藻類農園FARMOでは、藻類を未来の農作物として研究し、体験できる施設となっています。
なぜ久米島に?
なぜ久米島にこのような藻類農園ができたのでしょうか?
久米島には水深612mの海底から深層水を取水しています。
1日の取水量は13,000tで、日本一です。
この海洋深層水は低温安定性、富栄養性、清浄性という特徴があります。
海洋深層水は太陽光が届かないほどの深い場所のため、年間を通して水温が低く安定しています。
実際、久米島近海の太陽光の届く表層水は約30℃ですが、水深600m以下の水温は約8℃〜10℃となっています。
さらに、そのぐらい深いと植物プランクトンによる光合成が起こらず、無機栄養塩が消費されずにマグネシウム、カルシウムなどミネラル成分も豊富になります。
また、細菌や汚染の影響が少ないため、水質が清浄です。
このような特徴が藻類培養には好影響を与えてくれます。
なぜ藻類?
大阪万博の日本館でも藻類の展示がされているそうですが、なぜ藻類にこんなに力を入れているのでしょうか?
実は活用の幅が広く、将来作物となる可能性があるんです。
藻類は、
①数十種類のビタミン・ミネラル、β-カロチンなどが豊富で、含有量は野菜や果物以上
②タンパク質が豊富で、含有量は肉や大豆以上
③青魚や甲殻類に多く含まれるEPAやDHAも豊富
と言われています。
光と水さえあればどこでも作られるため、農地がなくてもどこでも作ることができ、
週間単位で収穫できるというメリットがあります。
さらに藻類原料は、お菓子や畜産飼料、色素、化粧品などにも活用の幅が広がります。
このような様々な点で、未来の作物として注目されているのです。
FARMOの施設紹介
気になる藻類農園FARMOの各施設をご紹介します。
まだ工事中で、今後開設していく部分もありますが、合わせてご紹介します。
藻類農園FARMOハウススペース
藻類農園のハウススペース内では藻の培養の様子を見ることができます。
リアクターと呼ばれる管の中に藻が入っており、天井から入る光を利用して光合成を行っています。
無料で出入りすることができ、この培養の様子も自由に見学することができます。
くめじまーるカフェ
くめじまーるカフェさんでは、スピルリナと呼ばれる藻から取り出した天然青色色素を利用した青いソフトクリームが販売されています。
他にもハンバーガーやカレーなど様々なお食事の提供もされています。
他にも海洋深層水を利用した畑で栽培された食材を利用した食品も提供されており、
FARMO内の休憩スペースでも飲食することができます。
くめじまーるカフェ
住所:〒901-3104 沖縄県島尻郡久米島町真謝500−7
TEL:098-987-1108
HP:https://www.kumejimarl.com/
Instagram:kumejimarl_cafe
研究所
藻類の生態について最先端の研究を行っています。
見学などもできるようになるそうです。
ここからは、今後展開が期待される施設もご紹介します。
FARMOマルシェ
園内の畑では海洋深層水を利用した畑もあります。
夏場は葉野菜がなかなか育たない久米島でも、この海洋深層水を利用することでその欠点を払拭できるチャンスが広がります。
ときどき久米島のAコープでも販売されていますが、今後はFARMOでも購入できるようになるかもしれません。
FARMOショップ
くめじまーるカフェ内では海洋深層水を利用したビールが販売中。
どれも海洋深層水を利用した彩りが美しく、味わい深いビールです。
ぜひ一度ご賞味ください。
他にもくめじまーるオリジナルのポップコーンや雑貨などの販売もされています。
今後は、グッズや健康食品、コスメや様々な商品が販売予定です。
海洋深層水フットプール
くめじまーるカフェの前には実際に海洋深層水が出る蛇口があり、自由に海洋深層水に触れることができます。
さらに2025年5月現在、敷地内では脚を浸すことが出来るフットプールを製作中です。
海洋深層水のフットプールは、久米島マラソン後のランナー用に活用されたり、
6月に行われる海洋深層水のSea Water Dream フェスティバルなどで、利用機会がありました。
しかしどれも簡易的でイベントのみ利用できるものだったので、島民でも利用できる方は限られていました。
それがいつも利用できるようになれば、かなり魅力的です。
海洋深層水の冷たさが脚の疲労回復によく、夏場ならきっと涼しさも運んでくれることでしょう。
ここでしかできない体験となること間違いないので、ぜひ完成をお楽しみに。
いかがでしたか。
藻類の可能性を感じる素敵な施設です。
ぜひ、久米島の藻類農園へ足をお運びください。