「ガサシワカチャラ」の聖地巡礼!今も残る史跡めぐり

「ガサシワカチャラ」の聖地巡礼!今も残る史跡めぐり

久米島の悲運の英雄ガサシワカチャラ。

久米島では、現代版組踊として小中高生によって演じられています。

そんな彼の軌跡を学ぶ学習会に参加し、久米島に今にも残る彼にまつわる史跡を回りました。

今回は数多く残るガサシワカチャラの聖地をご紹介します。

 

ガサシワカチャラって?

その前に、前回の記事を読んでいなくてガサシワカチャラって誰よ?という方に簡単にご説明いたします。

(できればこちらから前回の記事もお読みいただけると嬉しいです♪)

ガサシワカチャラは、グスク時代に活躍した久米島の英雄です。

眉目秀麗、才知に溢れ、武勇にも優れ、島民も慕われ、非の打ち所のない登武那覇城の按司でした。

まさに久米島を導くはずの彼に、悲しい運命が立ち塞がります。

史実では、彼に嫉妬した父(伊敷索按司)によって討たれてしまうとありますが、

現代版組踊ではちょっと違った結末を迎えます。

気になる方は12月に公演があるので、ぜひ現代版組踊月光の按司ガサシワカチャラをご覧ください。

公演についての詳細については下記に記載しています。

 

ワカチャラの聖地

久米島に現在も残るワカチャラにまつわる聖地をご紹介します。

場所がわかりやすいよう地図も掲載しますが、

インターネットに載っていない場所については赤丸で場所を表記しています。

 

粟国屋敷(アグニヤシチ)

ワカチャラの生家と言われています。

ワカチャラの母が粟国島出身のため、粟国屋敷と呼ばれたそう。

今は誰も住んでいませんが、庭には井戸もあり、埋められていますが池もあったようです。

かつては裕福な邸宅だったことが伺えます。

 

玉那覇御嶽

ワカチャラが生まれたとされる地域の御嶽(ウタキ)。

御嶽は、琉球の神様や祖先を祀る場で、祭祀なども行われます。

築城した登武那覇と呼び方が似ているので、こちらから名前をもらったかもしれません。

 

イービ

ワカチャラのへその緒を植えた後に、ソテツを植えたと伝わっています。

こちらは私有地に当たるので、ご覧になりたい方はご在宅の方に一言ご挨拶されることをおすすめします。

 

釣箱チナバク

ワカチャラが釣具を納めていたと言われる場所。

ワカチャラは釣りが好きだったようで、粟国屋敷から鳥島の海へ降りていく途中途中に釣道具を置いていたそうです。

 

ウェークゴーリ

ウェークは舟を漕ぐ櫓(ろ)、ゴーリは洞穴をさします。

ワカチャラが舟や櫓が置かれていたと言われています。

 

涙石

粟国島に帰ってしまった母親を慕って、ワカチャラが涙を流した場所だと言われています。

現代版組踊ガサシワカチャラでも感動的なシーンとして描かれています。

実際、涙石のくぼみには水が溜まっています。

天気がいい日が続いていてもなかなか枯れることがないと言われています。

 

登武那覇城跡

ワカチャラが築いた城跡ですが、今は緑に覆われハブなどが出る可能性があり、近くまで行けません。

いつか見学に行けるチャンスがあれば行ってみたいです。

 

堂の比屋の墓

伊敷索一族を支えた有力者堂の比屋のお墓です。

堂は地域名で比屋は役職名なので、個人名ではありません。

おそらく、その堂の比屋一族の骨が埋葬されているようです。

こちらのお墓は掘り込み墓と言われる、崖や洞窟の中腹に詰め込むように作られています。

沖縄では、13世紀に作られたと言われる浦添ようどれが有名です。

墓の中にはなんと大きな骨壷があります。

これはかつて沖縄で行われていた風葬によるものだと考えられます。

風葬とは、洞窟や岩陰に遺体を安置した後、きれいに洗骨し骨壷に納骨する埋葬の仕方です。

久米島博物館にも骨壷がありますが、それよりもはるかに大きいと一目でわかりました。

しかし、驚くべきことに、歴史資料が少ないからかちゃんとした文化財として扱われてはいないそうです。

現在も墓守されているお宅があり草刈りなどをされているそうですが、

ご高齢になり継承者もいないため、今後こちらのお墓がどうなっていくのか危惧されていました。

あまり歴史に名を残していないけれども重要なものが、

担い手がいなくなり消えていくということが日本中にあるんじゃないかと感じられました。

 

現代版組踊ガサシワカチャラ公演について

 
 
 
 
 
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12月に行われれる現代版組踊ガサシワカチャラの公演のチケットが販売されます。

公演会場によってチケット販売場所が異なりますのでご注意ください。

こちらの舞台と合わせて聖地巡礼すると、より久米島の歴史ロマンに浸れるはずです!

詳細はこちらから↓

【タイムス公演】

https://www.town.kumejima.okinawa.jp/docs/2023111700049/

公演日:令和5年12月9日(土)16:00開場/16:30開演

    令和5年12月10日(日)12:30開場/13:00開演

場 所:タイムスホール(タイムスビル3階)

チケット料金:大人2000円(300円クーポン券付き)

       高校生以下1000円(クーポン券なし) 

※公演時間:約90分。

 

【久米島公演】

https://www.town.kumejima.okinawa.jp/docs/2023111600011/

公演日:令和5年12月16日(土)

場 所:久米島町具志川農村環境改善センター

定 員:各公演200名

時 間:昼公演 13:00~開場/13:30~開演(未就学児入場無料。ただし膝上鑑賞)

    夜公演 17:30~開場/18:00~開演(未就学児入場不可)

チケット料金:学生1,000円 

       一般1,500円 

※昼公演のみ未就学児入場可(膝上鑑賞)

※全席自由(昼公演未就学児入場の場合は指定させてていただきます)

※公演時間:約90分。

 

 

いかがでしたか。

ワカチャラの聖地が多々あることで、彼が島民からどれくらい慕われていたかよく理解できると思います。

歴史好きの方はぜひ、ワカチャラの聖地巡礼の旅をしてみてください。

 

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