【観光客の方必見】久米島で盛んの沖縄角力って何?初めてでも楽しめる沖縄角力観戦のコツ!

久米島では沖縄角力が盛んです。
沖縄の各村の祭りや公式戦などで久米島出身力士が優勝することも多く、県下一の角力所とも言われています。
そんな久米島では、6月から角力大会が始まります。
各字や祭りなどで行われるので、観光客の方も目にする機会が多くなることでしょう。
一方で、沖縄角力って何?という方も多いはず。
私自身も沖縄出身者でありながら、久米島に来るまで沖縄角力を見たことはありませんでした。
今回は沖縄角力について初めての方でも楽しめるコツをお伝えいたします。

 

沖縄角力って?

沖縄角力と書いて、「ウチナーズモウ」と読みます。
シマ、ウチナージマとも呼ばれます。
実は琉球王朝時代から続く沖縄独自の伝統文化です。
琉球王朝時代の尚灝王(しょうこうおう)は大の沖縄角力好きと知られ、その時代に隆盛を極めたと言われています。
久米島ではいつ頃から始まったかは定かではありませんが、明治十年代頃には行われていたと言われています。
かつては12場所もあったそうですが、人口減少やコロナ禍なども経て、現在は真謝稲穂祭角力大会、儀間志良堂蔵角力大会、謝名堂南謝門全島角力大会、仲地全島角力大会、久米島祭りの5場所に落ち着いています。

 

沖縄角力を楽しく観戦するコツ

沖縄角力に限らず、様々なスポーツにおいて初めて観戦する際、皆さんはどうしていますか?
なんとなく見るだけ、でももちろん楽しめますが、
やはり、観戦のコツを知っておくと試合の見え方がだいぶ違いますよね。
そこで、久米島で行われる沖縄角力の観戦のコツをご紹介します。

1. 沖縄角力のルールを知ろう!
2. 勝負の決まり手を知ろう!
3. 子供から大人までいろんな選手の試合を見よう!
4. 力自慢の方は飛び入り参加してみよう!

それぞれのコツについて詳しくご説明します。

1.沖縄角力のルールを知ろう!

・土俵で行う

沖縄相撲では、直径7mの円、または四角の中に砂かオガクズをまいて土俵を作ります。
一般的な角力と違い、高さはありません。

・階級がある

重量級、軽量級と体重で階級が分かれますが、久米島では現在一般の部で統一しています。さらに、小学生の部、中学生の部、高校生の部、アンマー(女性)の部もあります。

・柔道着を着る

一般的な相撲は、裸にまわしをつけて行われますが、沖縄角力の場合は柔道着を着用します。
帯も締めますが、こちらは赤と白で分かれており、頭にも帯の色と同じ色のはちまきを巻いて出場します。
勝敗が決まる際には、帯の色に合わせた旗が上がります。

・対戦相手の帯を掴み右四つに組む

一般的な相撲は力士同士が離れた状態で立ち会いますが、沖縄角力は対戦相手と立ったまま右四つで帯を掴み組んだ状態になります。
審判が必ず帯を掴んでいるか、しっかりと組んだ状態を確認してから試合が始まります。

・相手の背中、または両肩が地面につけば一本

沖縄相撲では勝負を決めるのはたった一つ。「相手の背中や両肩を土俵につけること。」
技をかけて倒しても、地面に両肩や背中がついていなければ勝ちになりません。
また、帯から手を抜いたり、離したりすると注意となり、2回注意を受けると負けとなります。

・勝負は3分間三本勝負

一般的な相撲は一回で勝敗がつきますが、沖縄角力は三本勝負。
時間内に二本取れば勝負ありとなります。
両者一本も取れなければ審判の判断で決まります。
基本的な沖縄角力は5分勝負なのですが、久米島は3分勝負となっています。
そのため、力士たちは体力に加えてスピードもあり、時間内に決しようという意気込みも感じられます。


技を仕掛けて倒れても必ず地面に両肩や背中がついていなければ仕切り直しとなります。
その上で、二本取らなければならないので力士たちの体力の消耗も相当激しいです。
さらに、勝ち抜いていくほど試合数が増えるので、優勝する力士は名実ともに力と技を持った名力士なのです。

 

2.沖縄角力勝負の決まり手を知ろう!

沖縄角力にも一般的な角力と同様、決まり手があります。
実況の際に、決まり手もアナウンスされるのですが、呼び名は全て沖縄方言なのでちょっと難しいかもしれません。
そこで、沖縄角力の代表的な決まり手をご紹介します。
皆さんが観戦した際にこの技が出るかもしれませんよ!

にじりたかぬし

日本相撲でいう右やぐら投げのことです。

腿に乗せ、「引き」「乗せ」「腰のひねり」のタイミングが大事な技です。

 

ふかめーがき

相手を引きつけてから上体で覆いかぶさる技です。

 

うちめーがき

日本相撲でいう小内がりまたは大内がりのことです。

相手の足をかけた後押し倒す技です。

 

ひちむでぃやー

右手を強く引き、相手の太ももから払い上げ、あごと側頭で押す技です。

 

すすはらやー(むるがき)

日本相撲でいう足払いのことです。

相手を釣り上げるようにして払う技です。

 

他の技も知りたいという方は、

「株式会社アネモネということで」さんのYoutube動画で楽しくわかりやすく紹介されています。

「株式会社アネモネということで」さんでは、実際の角力大会の様子の映像もありますので、迫力あり、笑いありの角力大会の様子もぜひご覧ください。

 

3.子供から大人までいろんな力士の試合を見よう!

久米島では、小学生、中学生、高校生の子供たちも角力に参加しています。
久米島の力士が県内の角力大会で優勝する機会が多いのは、子供のうちから参加している所以かもしれません。
子供といえどもしっかりと技をかけ、真剣な眼差しで試合に向かう姿に大人も熱くなって声援を送ります。
子供達の勇姿をぜひ目に焼き付けてください。



一般の部では、長年の経験と日頃の鍛錬の成果を発揮する気迫の試合が始まります。
ほとんどが久米島在住、または出身者で、出場経験も豊富な方が参加します。
普段は冗談を言いながら仲良く過ごしている間柄でも、角力になると一歩も譲れない勝負の相手となります。
お互いのことをよく知っているからこそ、相手の得意不得意を考えて技を仕掛ける頭脳戦の一面もあることでしょう。
体格差や身長差があっても一本を取る力士に会場は大いに湧きます。

実況では対戦する力士名を紹介し、力士にまつわるエピソードなども紹介されるので、
力士のことを全然知らなくても親しみやすい工夫がされています。
どの力士を応援するか推しを決めて楽しむのもよし、力士たちの体格差を物ともしない技の繰り出し方に注目するのもよし。
子供達の試合にはフレッシュさと青春を感じ、一般の試合では、熟練の技とパワーに熱狂しましょう。

 

4.力自慢の方は飛び入り参加してみよう!

我こそは!という方は見るだけではなく、参加してみてはいかがでしょうか?
久米島では、大体の相撲大会が当日申し込みの受付ができますので、
観光客の方でも大会開始前にお申し込みされれば参加できる場合があります。
柔道着の上着やはちまき、帯は貸し出しできます。
服装は動きやすい運動しやすいものを着用しておいた方がいいでしょう。
角力のルールをご理解した上で、ぜひご参加ください。

 

久米島で角力大会を観戦する際の注意点

観戦料金

角力大会はどの会場も島内企業の協賛金や地元の方々の寄付金で運営しているため、無料でご覧になれます。

地域貢献したい!という方は、どの大会も受付がありますので、ご祝儀をお渡しください。

1世帯1,000円〜2,000円が相場です。

ご祝儀袋にはお名前、ご住所も忘れずに。

返礼品として大会記念の泡盛や飲み物、スナック菓子などがご準備されています。

 

駐車場

久米島祭り以外はどの会場も駐車場はありません。

会場周辺は路上駐車が多いので、停める際、運転する際はご注意ください。

 

観戦

会場はブルーシートなどの座る場所が用意されているので、敷物を準備する必要はありません。

土俵に近い側に座ると砂が飛んでくることがあるのでお気をつけください。

おじいちゃん、おばあちゃんは椅子を使って観戦することがありますので、

ご配慮お願い致します。

 


いかがでしたか。
沖縄角力のメッカとも呼ばれる久米島。
楽しみ方を知った上で見れば、もっともっと試合が見たくなるはずです。
ぜひパワーと技とプライドがぶつかり合う試合をお楽しみください。

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