久米島の期間限定のお店「田に力」

久米島の五枝の松のお膝元に、11月、12月限定で牛鍋すき焼きのお店がオープンしました。

お店をオープンさせたのは、久米島で農業、畜産、観光、料理など様々な分野で活躍している「田に力」のメンバーです。

普段はそれぞれの得意分野で地域活性化と自然と調和した生活を求めて活動していますが、それぞれのメンバーが産み出した

お米やサトウキビ、そして黒毛和牛を使ってお食事をご提供することになりました。

一体どんな活動のストーリーがあったのか、実際のお食事についてもご紹介します。

 

 

活動のストーリー

実はこのお店を開店するためにクラウドファンディングで資金調達にも挑んでいた田に力の皆さん。

久米島はかつて水が豊かで田んぼが多い島でしたが、今ではほとんど姿を消してしまいました。

荒れた田んぼや棚田を再生していく中で、メンバーそれぞれの思いや苦悩、夢などをぶつけ合ってきた中で生まれた一つのプロジェクトがこの「牛鍋すき焼きのお店」でした。

島の豊かな湧き水と海風で育ったお米、

天然の青草のみを食べ放牧で育った黒毛和牛、

自然栽培のサトウキビを手絞りで圧搾した黒糖など、

久米島の自然の恩恵を受けた食材にこだわっています。

島の自然、島の先輩方からの学びを通して久米島の魅力を伝えたいという熱い男たちが集った期間限定のお店です。

 

 

お店はどこにある?

樹齢250年余りと言われる久米島のシンボル五枝の松。地面を覆うように枝が四方にのび、圧巻の存在感を放つ琉球松のお膝元にお店はあります。

駐車場は五枝の松の駐車場をご利用になれます。

周りに街灯が余りなく、この時期になると日が暮れればっという間に真っ暗です。

駐車場からお店まではフットライトで照らされていますので、そちらを案内に進んでください。

お店の前にはライトで照らされた看板も出ています。

 

 

お店の雰囲気

お店は、築60年になる古民家を再生し、昔ながらの島の暮らしを感じられる居心地の良い空間です。

お席は全て座席です。

一度に2〜3グループ利用できそうですが、一度で全席合わせても12名ほどの利用になるでしょうか。

予約制でもあるので、1グループごとへの対応は細かくして頂けます。

店内にはドンッと大きなシーサーの絵があったり、仏間だったと思われるところに刀や和傘の飾り、沖縄の魔除けのサングワァーもあったりして

店内装飾にもこだわりが感じられます。

お庭には松明がかかげられ、ゆらゆらゆらめく炎に心の燈と安息を覚えました。

さらに古民家の歴史を見てきたであろう大きな木には、子供心をくすぐられるハシゴまでかかっています。

息子はちゃんと食後に登りました。

 

お食事

気になるお食事についてご紹介します。

お料理メニューはコース料理のみ。

前菜、牛鍋すき焼き、ご飯、お味噌汁、最後にデザートまで頂けます。

ドリンクはビール、泡盛のほか、ノンアルコール、ソフトドリンクもあります。

アルコールも久米島のお酒がほとんどです。

ノンアルコールドリンクもこだわられていて、今回は糖蜜×豆乳のTT、糖蜜×シークヮーサー×塩の島水を飲んでみました。

TTはまろやかな味わいで豆乳のコクに深みが感じられました。

島水はシークヮーサーの酸味がガツンと来ますが、コップの淵についている塩を舐めると不思議と中和されてクセになります。

どちらも美味しくて大満足のノンアルコールドリンクでした。

話をお食事に戻します。

この日の先付は茶碗蒸し。

実はこの中にも牛肉が入っていたのですが、牛肉だと気付かないほど柔らかくてびっくりしました。

淡白な茶碗蒸しのアクセントとしても効いていました。

そして天ぷら。

鶏肉に胡麻がかかっているのですが、この胡麻も久米島で作られたものだそうです。

久米島で胡麻が作られているとは知らなかったのでこちらも驚きでした。

胡麻の風味が香ばしく、おかわりしたいくらい美味しかったです。

もう一つの天ぷらは「四角豆」でした。沖縄の方言で「うりずん」と言います。

さやいんげんに似たシャキシャキとした食感で苦味もありますが、

天ぷらにするとカリッとした食感で苦味も感じません。

お野菜の苦手な息子もペロリと平らげました。

 

メインのお供としてやってきた白米とお味噌汁も美味しかったのですが、

腹ペコだったので写真を撮るのを忘れて食べてしまいました。

すみません・・・!

土鍋で炊いたご飯はほかほかでツヤツヤしていました。

ちょっとしたおこげがあるのもまた味わい深く、土鍋の良さを感じます。

そしてメインの牛鍋です。

やり方がわからなかったのでスタッフの方に教えて頂きました。

牛脂を引き、まずはネギから投入。

焼き色がついたらここで牛肉を少し入れ焼きます。

割下を入れてもいいし、まずはお肉の味を楽しむのもOK。

私たちは何枚か焼肉スタイルを楽しんでから、

盛り合わせのお野菜を投入し鍋モードに突入。

大人も子供も箸が止まらず、食べるのに全集中です。

お肉は柔らかく、質の良いお肉で、噛んでいるのにとても滑らかでした。

お野菜もお肉もそれぞれの味を引き立て合い、一つの鍋に収まっていて、

田に力が目指す人と自然の共生がこの鍋に表現されているのではないかと感じられました。

食事がひと段落した頃にデザートもやってきます。

この日はもちもち白玉に黒糖がかかったデザートでした。

プニっとした丸い形がとっても可愛く、一口サイズだったので食べやすかったです。

黒糖の優しい甘さが口当たりも良く、食事の締めにぴったりでした。

 

こんな贅沢なお料理、空間が久米島で味わえるなんて・・・。

本当に心もお腹も満たされた時間でした。

 

 

自然との共生を感じるお食事を

いかがでしたか。

久米島の食の豊かさを改めて感じさせて頂きました。

田に力のメンバーの皆さんのホスピタリティ溢れる接客、そして久米島を活性化したいという熱意、

自然への敬愛を深く感じられる時間でした。

営業日もあとわずかですので、気になる方はぜひお早めにご予約ください。

久米島レコメンドカテゴリの最新記事