旧暦5月4日は「ユッカヌヒー」といい、沖縄では海の神様へ祈りを捧げ、豊漁を祈願してハーリーを行います。
ハーリーは、サバニや爬竜船と呼ばれる船で競漕する伝統行事です。
コロナ禍は開催が中止になっていましたが、今年はとうとう開催されました!
みんなが待ちに待った島の伝統行事ハーリー大会の様子をご紹介します。
ハーリー会場
実は久米島という1つの島でも、ハーリー大会の日程や会場は地域で変わります。
私が見ることができたのは字鳥島のハーリーと、字儀間のハーリーです。
鳥島のハーリーは、ユッカヌヒーに鳥島漁港で行われました。
平日にも関わらず、鳥島地域の皆さんが応援に駆けつけていました。
漕ぎ手の気合が素晴らしかったです。
一方、儀間のハーリーは、儀間漁港で行われました。
開催日は日曜日だったためか、観客の数が久しぶりに多いイベントとなりました。
今回は儀間のハーリー会場での様子を詳しくお伝えします。
ハーリー大会の内容
ハーリーは、御願(うがん)バーリー、職域別ハーリー、上(あがり)バーリーという種目に分かれています。
御願バーリーは古式のハーリー衣装をまといその船での漕ぎを神に捧げるものです。
でも、儀間では普通のレースのように競漕します。
職域別ハーリーは会社や団体などのチーム戦でタイムを競うタイムレースです。
上バーリーは、儀間地域の青年会、成人会、漁民組合の強者たちによるクライマックスに行われる最終のタイムレースです。
ですが、ここは小さな島の一部の地域のハーリーのため、掛け持ちレースが多いのが現実。
御願バーリーも出て、職域別ハーリーも出て、上バーリも出る、なんなら他のチームの助っ人にも出る、という大変ハードなスケジュールの方もいらっしゃいます。
ハーリー開始!
この日は天候にも恵まれ、絶好のハーリー日和。
スタートと共に太鼓や指笛が響き、みんな海岸ぎりぎりまで近づき声援を送っています。
職域別ハーリーには高校生チームも出場していました。
若い学生の一生懸命な姿に、応援の熱も入ります。
ハーリー初体験の方でも必死に漕ぎ、なんとか漕ぎ切る姿は愛嬌があります。
熟練のチームは、見事な舵捌きと声かけで船をすすめ、圧巻の漕ぎっぷりを見せつけます。
それぞれがハーリーを楽しみ、盛り上げ、とても充実した顔で過ごしていたのが印象的でした。
ハーリーの漕ぎ手の皆さんはもれなく真っ赤に日焼けされていました。
それが何よりも頑張った証拠ですね。
ハーリーを終えて
職域別チームの表彰と、本バーリーの表彰が行われます。
今年も強いチームが上位に食い込みました。
コロナ禍でブランクもありましたが、これまでの経験とチームワークで乗り越えたのだろうと推測されます。
残念ながら上位入賞されなかったチームの皆さんも、ハーリー大会を盛り上げてくださいました。
参加されたみなさん、本当にお疲れ様でした。
暑い中、応援を頑張った子どもたちは海へ。服のまま泳いでました。
それもまた島の風景です。
いかがでしたか。
年に1度の島の風物詩をぜひ見てみたいという方は、ぜひ来年のこの時期を狙って旅行計画を立ててみてください。
また、これから久米島もいろんな行事が復活予定です。
それらのイベントについても今後お伝えしますのでお楽しみに