今回は、久米島社協さんが運営されている「地域活動支援センターさくら」さんの活動をご紹介します。
地域活動支援センターとは、行動を制限しがちな障害を持つ方々へのひきこもりを防止し、地域社会への交流を主とした支援機関です。
全国各地に存在しますが、久米島町にある地域活動支援センターはさくらさんのみとなります。
写真にあるペットボトルの山。
地域活動支援センターさくらさんの活動を取材させてもらった中で、一番印象に残ったのはこの活動でした。
ペットボトルとフタはリサイクルされますが、PETとプラスチックで別々の素材なので分ける必要があります。
みなさんはどうやってペットボトルを捨てていますか?
実は廃棄されたペットボトルのほとんどは、フタが付けっぱなしで捨てられています。
さくらさんの活動の1つにこのペットボトルのフタの回収という作業があります。
今回その作業に密着させてもらいました。
ペットボトルのフタ取り作業をレビュー!
まず見て頂きたいのはこのペットボトルの山です。
1日に久米島で回収されたペットボトルです。
まずこの量に驚きました。
こちらのペットボトルを1本1本手に取ってフタを外していきます。
作業スペースの制限もあり、なんとこれが1時間!で仕分けないといけません。
想像するだけで、過酷さは伝わると思います。
もし、自分が利用者さんの立場だったら「大変だなぁ、、」
という後ろ向きな気持ちが身体中から発せられていたであろうと思います。
皆さんはどうですか?
私だけではないですよね?
さくらさんの利用者さんは小言一つ言うこともなく、
当たり前のように黙々と、粛々と作業を行います。
作業を行う心持ちからして、私とは全然違う。。
利用者の皆さんが作業を行っている姿は、とても誇らしく自信に満ちており、
本当に素晴らしいと心の底から思いました。
1時間後はこんな感じです!
綺麗に無くなりましたよ!
凄くないですか?
とても大変な仕事を行って頂き、いつもありがとうございます!
フタを取るだけ?いやいや!もっとやることがあります!
1本1本、ただフタを外すという単純な作業に思われるかもしれません。
しかし、それだけではありません。
大変なことはまだあります。
利用者さんの足元に注目しますよ。
水が置かれています。
これを何に使うかというとですね。
ペットボトルを洗浄するための水になります。
汚れているものがあれば洗った上で廃棄しなければいけません。
飲んだらそのまま廃棄することが、当たり前になっていませんか?
ペットボトルは“洗って”捨てるということを、聞いたことがあると思います。
自分が汚したものを違う“誰か”が洗っている、もしかしたら身の回りで起きているかもしれません。
夏の現場はもっと過酷!!
私が取材させて頂いたのは3月の初旬でしたので、まだまだ寒い時期でした。
この時期でさえ作業が大変だと思いましたが、夏場はさらに過酷だと聞きます。
夏になると下記のことが起きるそうです。
①作業現場の気温がかなり高い!
作業する現場は屋根があっても、エアコンはもちろんありません。
かなり気温が上がって、体力的にとてもキツイそうです。
②臭いがキツイ、ゴキブリが手を伝ってくる。。
気温が上がると、雑菌が増えやすくなり、臭いがかなりキツイそうです。
近所のゴミ捨て場ですら臭いを感じるくらいなので、
回収されて集められたら相当な臭いになりますよね。
もちろんゴキブリもいます。。
③ペットボトルの量がかなり増える。。
夏場になれば、水分を取る量も増えますよね。
比例して廃棄量も増えますので、上にあった写真よりかなり増えることになります。
夏の時期、少しでも作業が軽減して頂ければと思います。
次の事を強く言いたいと思います!
私達の心得一つで大きく作業量が変わる
作業を見学させてもらって強く思ったことは、
「もし久米島の皆さんがゴミの分別のことを知っていたら、この作業はかなり楽になる!」
ということです。
このペットボトルのフタを取る作業は、「働く喜びを知ってもらう活動」として行っています。
さくらさんは就労支援を行っていません。
なので、「仕事として行っているわけではない」という事を、頭の片隅に置いておく必要があります。
ゴミの分別を行うことは、さくらさんにとっても、久米島にとっても大切な事です。
是非ともゴミの分別はしっかり行いましょう!
下の写真にある状態が理想ですね!
最後に
さくらさんは他にも色々な活動を行っています。
下の写真は菊農家さんのために新聞紙を1枚1枚折り曲げる作業です。
下の写真のように、こんなにいっぱいになります!
他には、色塗りも行ったりするようです。
これがすごく細かくて、素晴らしいのです!
今回の取材は、同じ久米島に住んでいながら、知らない事が多く、とても勉強になりました。
福祉の現場は、関係者の方でなければどうしても見えづらい一面があると思います。
今回の記事で一人でもさくらさんのことを知って頂き、
身近に感じて頂けるとありがたいです。