前回は、海洋深層水「SeaWaterDreamフェスティバル」についてご紹介しました。
前回の記事はこちら↓
今回はそのイベントの中から、特に印象的だった海洋深層水関連施設の見学ツアーの内容について詳しくご紹介いたします。
スピルリナ培養((株)ロート・F・沖縄)
くめじまーるカフェを経営している(株)ロート・F・沖縄さんでは、「スピルリナ」という藻の培養についての紹介がありました。
こちらのスピルリナは1週間ほどで水槽いっぱいに増え、およそ6,000人分の量が取れるそうです。
<スピルリナ入れる前>
<1週間後>
この藻を粉砕して食材に入れて食べることができます。
緑色だった藻はきれいなブルーになります。
スピルリナはスプーン1杯分で1日に必要な野菜と同等の栄養が取れたり、
肌に潤いを与えてくれたり、悪玉コレステロールを低下させたりと効果もたくさん!
将来の食糧不足や栄養不足に一役買ってくれるかもしれません。
スピルリナはくめじまーるカフェさんにて、デザートやドリンクとして販売されています。
気になる方はぜひ、お召し上がりください。
【くめじま〜るカフェ】
住所:久米島町字真謝500-7
T E L:098-987-1108
営業時間:11:00~16:00
定休日:水曜日
HP:https://www.kumejimarl.com/blog/
Facebook:https://www.facebook.com/kumejimarl
沖縄県海洋深層水研究所について
こちらの研究所は海洋深層水を沖縄県の産業振興等に寄与することを目的とし、
水産分野をはじめとする海洋深層水の利活用に関する研究を行っています。
以下は研究所内で行われている研究です。
サケマス養殖
サケマスは鮭の一種です。鮭は世界でも需要の高い魚の一つです。
しかし、水温15℃前後の養殖が適しているため、水温の高い熱帯・亜熱帯地域での養殖は難しいのだとか。
そこで、低水温の海洋深層水を利用して陸上養殖ができるよう実証実験をされています。
人の気配を感じてか真ん中の窪みに逃げ込んでました。
残念ながら試食はありません。
早く安定して養殖できるようになり、久米島でも鮭料理が食べられるようになってほしいです。
サンゴの増殖(一般社団法人 水産土木建設技術センター)
研究所の施設内には「サンゴ増殖研究所」もあります。
海洋深層水・表層水を使って、沖ノ鳥島や久米島の産後の傷病生産技術の開発を行っているそうです。
サンゴは卵を産む「有性生殖」と、
自分の体がクローンのように増えていく「無性生殖」という2つの方法で繁殖する生き物です。
親サンゴから生まれた卵が岩などに着生した後、サンゴ自身が分裂を繰り返して増えていきます。
こちらの研究所では、数年かけて育てたサンゴを見る事ができました。
まだ小さい赤ちゃんのようなサンゴたちでしたが、海洋深層水に育まれてどんどん成長してほしいです。
海の生物たち
他にも海洋深層水を採取する管から水揚げされた深海の生物たちもお披露目してくれました。
普段はお目にかかれない生物たちにツアー参加者たちも大興奮!!
また、海洋深層水で養殖されている車海老も見せてもらえました。
普段は餌の入った大きな水槽にいてなかなか見られないため、泳ぐ姿は貴重です。
犬かきみたいで意外とかわいい泳ぎ方でした。
海ぶどう養殖場(海洋深層水開発株式会社)
こちらは海ぶどうを養殖販売しているメーカーの見学です。
久米島は海ぶどうの養殖生産量が日本一です。
この海ぶどうにも海洋深層水が利用されています。
実は、海ぶどうはかなり繊細な食材です。
温度が高すぎても低すぎてもつぶがしぼんでしまいダメになってしまいます。
表層水は天候や時期によって水温が20度〜30度と安定しません。
一方、深層水は10度全土と低温で安定しています。
両方をブレンドすることで温度管理がしやすく、1年を通して高品質な海ぶどうを供給することができるそうです。
こちらの海ぶどう「球美の海ぶどう」はつぶが大きく、プリッとした歯応えが特徴です。
以前、マエザトさんとオハナさんの方でも海ぶどうの記事は上がっていますので、そちらもご覧ください。
もっと詳しい養殖場の話や海ぶどうの美味しい食べ方について触れていますよ。
工場見学が絶対オススメ!水槽から溢れる海ぶどうは見ても食べても格別! 久米島海洋深層水開発さん
久米島の海ぶどうメーカーさんから聞きました!海ぶどうの美味しい食べ方教えます
盛りだくさんの内容のツアーに無料で参加でき、大変大満足でした。
参加してみたいと思った方、ぜひ来年の「SeaWaterDreamフェスティバル」の開催日時をチェックしてくださいね。
いかがでしたか。
久米島はまだまだいろんな産業が伸びていきそうな期待が持てますよね。
海洋深層水のことについて関心を持って頂き、
観光だけでは見えない久米島の魅力を知っていただければ幸いです。